半月板損傷

いつもご愛読頂きありがとうございます。

今回は半月板損傷についてお話しをしていき

ます。前回の「変形性膝関節症」に関連して

膝関節のお話しとなります。

半月板は膝関節の中で大腿骨と脛骨の間にあ

るC型をした軟骨で、内側(内側半月板)と外側

(外側半月板)にそれぞれ一つずつ存在します。

半月板は、関節に加わる体重の負荷を分散

させるクッション的な役割と、関節の位置を

安定させる働きをしています。

半月板損傷の原因としては、スポーツなどの

怪我から生じる場合(外傷性)と、加齢により傷

つきやすくなっている半月板に微妙な外力が

加わって損傷する場合(変性断裂)とがあります

。外傷性では、ストップやターンなどスポー

ツ中に傷める事が多く、ジャンプの着地の際

などに前十字靭帯の断裂に伴って損傷するこ

ともあります。

症状としては、痛みとともに膝の屈伸時の

引っかかり感が出現し、ひどい場合には急に

膝が曲げ伸ばしも出来ないロッキングという

状態になり歩けなくなる程痛みを感じる事が

あります。関節の中で炎症を起こして水が溜ま

って腫れたり、出血して血液が溜まる事もあ

ります。

以前は、半月板切除術が主な治療法とされて

いましたが、半月板切除後に長期間の経過観

察と必ず関節軟骨が傷つくとのことから、現

在では半月板温存を目的とした治療が重視

されています。

実際の治療としては、運動療法や足底板、ヒ

アルロン酸の関節内注射などの保存療法か、

関節鏡を用いての半月板切除術や修復術など

の外科的治療が選択されます。

損傷が軽症で、血流がある部位の損傷の場合

は保存療法が有効です。血流がない部位の損

傷で、半月板が痛みや引っかかり感の原因に

なっている場合には半月板切除術を行います

が、半月板には重要な荷重分散の役割がある

ので切除範囲は最小限として全切除は避けま

す。特に中高齢者でO脚の場合は、加齢によっ

て内側半月板に変性断裂が多々みられますが

、安易に切除術を選択すべきではなく、まず

は運動療法や足底板からなる保存療法を選択

した方が負担は少ないです。

また、スポーツ復帰までの期間は、おおよそ

半月板切除術で術後2〜3ヶ月、縫合術では術

後4〜6ヶ月のリハビリが必要になります。

どのレベルまで持っていくかは一人ひとり違

いますが、しっかりと相談をして治療させて

頂きますのでご安心下さい。

最後までお読み頂きありがとうございした。

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